人の集まることが多いリビング・ダイニング。
家族で集まってにぎわうイメージもありますが、家具の置き方で落ちつける空間に仕上げることもできます。
今回は、そんなリビング・ダイニングに注目した、家具配置の基本ポイントを紹介します。
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リビング・ダイニングの家具配置 基本ポイント
1:移動分のスペースを確保しつつ、人数分の居場所をつくる
リビング・ダイニングは、つくろぐ、食事をするなど、家の中で使用目的が多いエリアです。
使用目的が多いということは、必要な家具やモノも多くなり、人の動きも多くなります。
そこで、動作や動線に必要なスペースを確保できるように家具の配置を考えましょう。
また、リビング・ダイニングで大切なのは、人数分の居場所づくりです。
大きなソファを複数台置けない場合は、1人掛けのソファやスツールなどを組み合わせて、家族分の居場所をつくる方法もあります。
【リビングセットに必要なスペース】
<Ⅰ型>
2人掛け or 3人掛けソファだけを置いたレイアウトです。
2人で座ると顔が横に並び、身体がとても近くなる配置なので、リラックスした親密感があります。
1~2人のプライベートリビング向けになります。
<対面型>
顔が正面にあり、身体が遠い配置です。
面接のようにお互いの顔を見ながら会話をする緊張感があり、応接向きのレイアウトになります。
<L型>
顔が正面になく、体が少し近づいた配置です。
適度な親密感と独立性もあります。
部屋の角に壁づけすれば、視線が広がり開放感が出ます。
【ダイニングセットに必要なスペース】
<4人掛け(長方形)>
4人用のダイニングセットを置くには、約2.3畳必要です。
狭いお部屋では、一辺を壁につけると省スペースにできます。
アームチェアだと幅をとるので、限られた空間では無いものがオススメです。
<6人掛け(長方形)>
狭い部屋や人が集まるお家では、ベンチにすると省スペースで、座る人数に融通がききます。
<4人掛け(円形)>
円形は長方形より場所をとりますが、自然な姿勢で隣の人と会話できるのが特徴です。
脚が円の中央についたタイプなら、詰めることで座る人数を増やすこともできます。
2:ソファの向きと座った視線の先を意識する
ソファ以外の場所から見た場合
まずはソファ以外の場所から見たときについてです。
ソファの向きで、見えるもの、見せたくないものを調節することができます。
たとえば、幼いお子さんがいる場合は、キッチンからリビングが見えるようにソファをキッチンの向きにする、視線オープン型。
来客が多い家や忙しい家庭では、キッチンを背にした、視線セパレート型。
両方の良い部分を合わせた折衷型など、ライフスタイルに合わせてソファの向きを変えてみましょう。
【視線オープン型】
【視線セパレート型】
ソファからみた場合
つづいて、ソファに座ったときの視線についてです。
ソファに座ったときに見えるものは、お部屋の広さや居心地に影響します。
そのため、ソファを置く位置や向き、そこから見えるもの、見せるものも意識しましょう。
お部屋を広く感じたい場合:
ソファを隅に置いて視線の方向をのばす
お部屋が狭い場合:
ソファを窓に向けて配置する
お部屋を広く感じたい場合は、ソファを隅に置いて視線の方向をのばしましょう。
ここで、視線の先に絵など目を引くものを用意すると、視線をそこまでのばすことができます。
お部屋が狭い場合は、ソファを窓に向けて配置すると、視線が屋外へと抜けるので、開放感や気持ちよさを感じられます。
【ソファの向きによる視線の広がり方】
<視線オープン型>
ソファをキッチンに向けるとお互いに視線や会話がかわせます。
料理をしながらお子さんの遊ぶ様子がわかるので、子育て世代にオススメです。
<視線セパレート型>
キッチンからリビング・ダイニングの様子がわかりますが、ソファからは見えない設置になります。
空間は繋がっていますが、お互いの視線を意識しないで過ごすことができます。
来客が多かったり、デッキなど外に視線を向けたいお家にオススメです。
<折衷型>
ソファに座って正面を向いていれば、ダイニング・キッチンの様子があまりわからず、お顔を横にすれば視線を向けることもできる設置になります。
ソファを壁づけにすれば、空間が有効に使えて、視線が外のお庭にも届くため、広がりや開放感を感じられます。
【気をつけたい!リビング・ダイニングの視線の届き方】
ダイニングからキッチンが直接見えると、ごちゃごちゃしてわずらわしい印象になります。
ロールスクリーンなどで目隠ししたり、カウンターで仕切りながらダイニング家具をキッチンに対して直角に並べると、視線が遮られますよ。
3:落ち着くリビングは○○空間がポイント
落ち着いて会話などを楽しみたいリビングが欲しいなら、そこにとどまりたくなるような囲われた空間=滞留空間をつくることがポイントになります。
ソファで囲まれた空間が円形に近いほど、より親密な雰囲気をつくりだせます。
よりとどまりたくなる空間にするのに敷物もオススメです。
囲われた空間をつくれなくても、座っている人の前に通路ができないように配置するのも効果的です。
【低めの家具でリビングと通路をゾーン分け】
【ソファの前が通路だとくつろげない!】
ソファに座っている人の目の前に通路があると、落ち着けないリビングになってしまうので気をつけましょう!
4:お部屋の見せ場をつくる
リビング・ダイニングにほしいのが、お部屋に入った瞬間、自然に視線が集まる「お部屋の見せ場」です。
この見せ場は、絵やディスプレイ、美しい家具などでつくることができます。
わかりやすい見せ場をつくるには、そこ以外はスッキリさせることがコツです。
お部屋をまんべんなく飾ったのでは、どこが見せ場かわかりにくく、散らかった印象になってしまいます。
より印象的にみせるのに、照明でそのスペースを照らしてあげる方法もありますよ。
【絵と本棚のある壁一面をお部屋の見せ場に】
【お部屋の見せ場とは】
自然と目がとまり、視線が注がれるのが「見せ場」です。
ドアを開けたとき、真っ先に目に入る壁や、ソファに座ったときに見える壁に見せ場をつくると効果的です。
以上、リビング・ダイニングの配置ついての紹介でした。
家具の向きを変えることで、視線を調節し、印象に違いを出せるとわかりましたね。
もし、家の中なのに「なんだか落ち着かない」と感じることがあれば、家具の向きに注目してみましょう!